最初に簡単に美術館のご紹介をさせていただくと…
平成7年に起きた阪神・淡路大震災からの「文化の復興」のシンボルとして、平成14年神戸に開館したのが
兵庫県立美術館です(前身は1970年に開館した「兵庫県立近代美術館」)。
安藤忠雄さんによる設計でも有名です。

昨年からは
蓑豊館長(金沢21世紀美術館の前館長、著書に『
美術館革命』など)が就任され、少しずつ新しい試みが始まっています。
たとえばちょっとさびしかった北入口には、円形のスクリーンが設置されました。
ヨコ3mタテ2m、145インチの大型プラズマディスプレイで、神戸の企業、篠田プラズマ(株)製だそうです。
画面には美術館や神戸の風景が映し出され、中では音楽が流れています。そうそう、そういえば台風の影響で修理中だった
ジョージ・リッキーの作品が帰ってきました!
この作品は、美術館西側にある野外彫刻です。
タイトルは《上を向いた2本の線-30フィート》というのですが、その名の通り思わず
見上げてしまうほどの高さがあり(高さ17.4m)、作品の先にある2本の棒が風に揺れて、
まるで時計の針が動いているようにみえます。青い空と美術館のガラス・コンクリート、そして鉄のこの作品はよく似合っているように感じます。
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そして最寄りの阪神電鉄の駅名はずっと「岩屋駅」だったのですが、副駅名として「兵庫県立美術館前」が命名されました。
「岩屋(兵庫県立美術館前)」 駅 という新しい駅名看板も設置されています。

また山手側の王子動物園から海側の美術館へと続く南北約1キロの道路に「
ミュージアムロード」という愛称が命名されました。
今はBBプラザ美術館という小さな美術館やカフェ、ショップが点在しています。
なかには兵庫県立美術館の
展覧会チケットで割引特典
がある
ごはん処もありますから、休憩にもちょうどよいかも。
これから魅力的なギャラリーなどが並んで、街歩きがさらに楽しめることが期待されています。
そして最後におすすめランチスポットを。
さきほどのリッキーの作品がある西出口から出て西方向に、JICA兵庫という施設があります。
大きな地図で見るそこの1階の食堂は
カフェテリアになっていて、リーズナブルな食事を楽しめます。
おすすめは月替わりのエスニックランチで、今月4月はトルコ料理、来月は東ティモール料理です。
ベジタリアン向けのメニューもあり、国際色豊かなのです。
私が選んだのは4月のトルコ料理で700円。
インゲン豆、カリフラワー、ほうれん草といった野菜に、
ヨーグルトソースやオリーブオイルを使ったあっさり
ヘルシーな美味しい献立でした。
左のお皿のかぼちゃは実はデザートで、
クルミとシナモンのトッピングと相性ぴったりでした。*****
さて、兵庫県立美術館の展覧会もPRさせてください。
4月26日(火)からは東京・名古屋を巡回した「
カンディンスキーと青騎士」展が始まりました。
4月30日・5月1日は美術館の日で、美術館の屋内外をご案内する「美術館七不思議ツアー」や、ローラーダンス&腹話術のパフォーマンス、大人も子どもも楽しめるワークショップ「アートであそぼ!」など さまざまな
イベントが行われます。
GW期間中も兵庫県立美術館で存分に楽しめそうな予感。
私もその期間中にコレクション展ガイドツアーのデビュー予定です。
プロフィール/美術関係の専門教育を受けたことがなく(文学部日本文学科出身)、体系的な知識が学んでみたくて、美術検定に興味を持ちました。2008年に1級に合格。1級に合格できたことが後押しになって、美術館ボランティアを始めました。ただいま一人前のガイドになれるよう勉強中です!