パリの旅
こんにちは 福岡在住のアートナビゲーターのきよです。
オルセー美術館のリニューアル、ルーヴル美術館の別館建設などパリの美術館に関する話題に押されて4年ぶりにパリに行ってきました。
オルセー美術館のリニューアル、ルーヴル美術館の別館建設などパリの美術館に関する話題に押されて4年ぶりにパリに行ってきました。
昨年10月に改装を終え、印象派ルームが新しくなったことが最近TV番組でも特集されているオルセー美術館。
今最も注目されている美術館だけあって入口は予想をはるかに超える長蛇の列です。
しかし、事前予約やミュージアムパスホルダーは予約専用のドアから入場可能。長い列を横目にちょっと優越感の中スムーズできるミュージアムパスは今、特にオススメです。
さて、リノベーションで一番変化を感じたのが壁の色です。以前の白を基調とした明るい雰囲気から、落ち着いた色の壁となりしっとり厚みのある空間になりました。
「あれ、絵の中の女性が以前より色白になった!?」ルノワール《都会のダンス》でさっそく改装効果を実感しました。ゴッホ《オーヴェールの教会》では紺色の空がどこまでも続いているように見えます。落ち着いた壁が、陽光あふれる印象派の色使いをより際立たせてくれる気がします。

左/ルノワール《都会のダンス》1882-83年、キャンヴァス・油彩 オルセー美術館蔵
右/ゴッホ《オーヴェールの教会》1890年、キャンヴァス・油彩 オルセー美術館蔵
1点1点をじっくり鑑賞しているとかなり疲れますが、嬉しいことにオルセーは展示室内や廊下に軽く休める椅子が多くあります。また、カフェも館内に数軒あり、時々休憩しながらのゆったり散策となりました。
*****
次に訪れたルーヴル美術館もパスを使って待ち時間無く入場できました。
今回は「建築&デザインも楽しむ」とテーマを決め、絵画&や彫刻だけでなく天井に彫られた紋章や展示室のインテリア、ナポレオン3世の居室(リシュリュー翼2階)も2日間に分けてじっくり鑑賞してきました。

左/ナポレオンのイニシャル入りのエンブレムが彫り込まれたキャビネット
右/ナポレオン3世の居室
ご存知の通り、ルーヴルは大規模で展示作品だけでも1日や2日で見切るのは不可能です。そのため、1日目はドノン翼でモナリザ、ルネサンス絵画、エジプト彫刻を中心とした有名作品を、2日目はリシュリュー翼のフランドル絵画、ドイツ絵画、中世の芸術をメインに廻りました。
800年以上かけて増改築を繰り返してきたルーヴルは、隣り合う部屋同士でも作られた年代が違うと全く雰囲気が異なります。天井・壁・床どこを見ても面白く、新しいモチーフに出会う度に謎と興味が湧いてきます。まさに『ダヴィンチ・コード』ならぬルーヴル・コードです。
もし、全ての絵画や彫刻が貸し出されていたとしても建物だけで十分楽しめる空間です。
左はルーヴル内にあるカフェ「リシュリュー」。ここで一息入れて、次の展示室へ。
*****
最後に印象派に縁のあるカフェ&ビストロを一軒ご紹介します。
モンマルトルの丘、芸術家が集まるテアトル広場から少し坂を下ったところにある「ル・コンスラ(Le Consulat)」。モネやゴッホ、ロートレックが通った古いビストロで、ユロリロが描いたことでも知られています。
と、書くと敷居が高そうですがランチやカフェだけでも気軽に立ち寄れます。こぢんまりとした家庭的なお店で、古いドアや窓を見るとロートレックが触れたかもしれないと想像したり、美食家で有名だったモネが何を食べたのか空想したり、一見ごくごく普通のお店ですが楽しめる要素がたくさんありますよ。
あっという間の7日間で、まだまだ見足りません。
次回は現在建設中のルーヴル別館ランスが誕生してから、ぜひまた訪れたいと思います。
プロフィール
小さい頃から好きだった美術を体系的に学びたくて美術検定を受験。検定の勉強のおかげで虫食い状態だった知識がなんとなく1本の線になりました。2009年1級取得。
普段は特別な活動をしていないペーパーナビゲーターですが、旅行に行く知人友人に「これを見ないと絶対損する!美術館・作品リスト」と勝手に作成&配布しています。
今最も注目されている美術館だけあって入口は予想をはるかに超える長蛇の列です。
しかし、事前予約やミュージアムパスホルダーは予約専用のドアから入場可能。長い列を横目にちょっと優越感の中スムーズできるミュージアムパスは今、特にオススメです。
さて、リノベーションで一番変化を感じたのが壁の色です。以前の白を基調とした明るい雰囲気から、落ち着いた色の壁となりしっとり厚みのある空間になりました。
「あれ、絵の中の女性が以前より色白になった!?」ルノワール《都会のダンス》でさっそく改装効果を実感しました。ゴッホ《オーヴェールの教会》では紺色の空がどこまでも続いているように見えます。落ち着いた壁が、陽光あふれる印象派の色使いをより際立たせてくれる気がします。


左/ルノワール《都会のダンス》1882-83年、キャンヴァス・油彩 オルセー美術館蔵
右/ゴッホ《オーヴェールの教会》1890年、キャンヴァス・油彩 オルセー美術館蔵
1点1点をじっくり鑑賞しているとかなり疲れますが、嬉しいことにオルセーは展示室内や廊下に軽く休める椅子が多くあります。また、カフェも館内に数軒あり、時々休憩しながらのゆったり散策となりました。
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次に訪れたルーヴル美術館もパスを使って待ち時間無く入場できました。
今回は「建築&デザインも楽しむ」とテーマを決め、絵画&や彫刻だけでなく天井に彫られた紋章や展示室のインテリア、ナポレオン3世の居室(リシュリュー翼2階)も2日間に分けてじっくり鑑賞してきました。


左/ナポレオンのイニシャル入りのエンブレムが彫り込まれたキャビネット
右/ナポレオン3世の居室
ご存知の通り、ルーヴルは大規模で展示作品だけでも1日や2日で見切るのは不可能です。そのため、1日目はドノン翼でモナリザ、ルネサンス絵画、エジプト彫刻を中心とした有名作品を、2日目はリシュリュー翼のフランドル絵画、ドイツ絵画、中世の芸術をメインに廻りました。

もし、全ての絵画や彫刻が貸し出されていたとしても建物だけで十分楽しめる空間です。
左はルーヴル内にあるカフェ「リシュリュー」。ここで一息入れて、次の展示室へ。
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モンマルトルの丘、芸術家が集まるテアトル広場から少し坂を下ったところにある「ル・コンスラ(Le Consulat)」。モネやゴッホ、ロートレックが通った古いビストロで、ユロリロが描いたことでも知られています。
と、書くと敷居が高そうですがランチやカフェだけでも気軽に立ち寄れます。こぢんまりとした家庭的なお店で、古いドアや窓を見るとロートレックが触れたかもしれないと想像したり、美食家で有名だったモネが何を食べたのか空想したり、一見ごくごく普通のお店ですが楽しめる要素がたくさんありますよ。
あっという間の7日間で、まだまだ見足りません。
次回は現在建設中のルーヴル別館ランスが誕生してから、ぜひまた訪れたいと思います。

小さい頃から好きだった美術を体系的に学びたくて美術検定を受験。検定の勉強のおかげで虫食い状態だった知識がなんとなく1本の線になりました。2009年1級取得。
普段は特別な活動をしていないペーパーナビゲーターですが、旅行に行く知人友人に「これを見ないと絶対損する!美術館・作品リスト」と勝手に作成&配布しています。