子連れで楽しむ美術館 vol.8
こんにちは!アートナビゲーターのMARMOTです。
「子連れで楽しむ美術館」第8弾は、東京都美術館です。
「子連れで楽しむ美術館」第8弾は、東京都美術館です。
東京都美術館は、JR・地下鉄上野駅が最寄りで、以前にご紹介した国立西洋美術館の前を通り過ぎ、まっすぐ進んで、上野動物園のすぐお隣にあります。しかも美術館の目の前には小さいですが児童公園が待ち構えているのです。ある意味、子連れでたどり着くのが一番難しい美術館かもしれません。
そういう我が家も、実は2012年のリニューアルオープン後、初めての訪問だったのですが、バリアフリー化が非常に進んでいたことに驚きました。授乳室があり、ベビーカーの貸し出しが行われているほか、館内のレストランやカフェでは、ミルク用のお湯をもらえるそうです。また、「パパママデー」として、託児サービス(有料)が利用できる日があります。子連れ美術館はまだ無理だけと美術館に行きたいな、という方は利用してみてはいかがでしょうか。
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4歳8ヶ月の娘は美術館にようやく慣れてきて、何度も「びじゅつかんでは、しー、だよねー」と指を口に当てていました。「メトロポリタン美術館 古代エジプト展 女王と女神」(会期は9/23まで。現在は終了しています)の展示室入口で「ジュニアガイド」をもらったのですが、その時に「おじょうちゃん、お絵かき好き?これ使う?」と、「とびらボード」を貸してもらいました。「とびらボード」は、以前にブログでも紹介されていた「とびらプロジェクト」から生まれたツールです。中学生以下の子供は、この磁気ボードに気に入った作品をスケッチできるのです。お絵かきが大好きな娘はこれが気に入り、「これかく」と言っては何度も熱心にお絵かきしていました。ボードには主に女性の顔、動物、装身具が並んでいました。
今回、美術へのいざないは「とびらボード」にお任せし、ほとんど話しかけをしませんでした。自分の感性で印象に残った作品をスケッチすれば、記憶が深まります。全ての作品を丹念に鑑賞させた結果疲れてしまうよりも、数は少なくても、動機付けには効果が高いかな、とそんなことを思いました。
「どびらボード」で作品の解説が隠れてしまわないように注意しながら鑑賞を続けましたが、それでも、幼児が立ち止まってボードに絵を描くのは、一般の鑑賞者の方に迷惑なのでは、と心配になりました。その時に目に入ってきたのは、「子供たちの鑑賞に配慮をお願いします」という旨の看板。そのおかげでしょうか、時には「じょうずー」との声が背後から聞こえたりもしたので、温かく見ていただけたのではと思います。子供の騒ぎを防ぐだけでなく、真剣に作品と向き合い鑑賞する手助けにもなる、こんな素敵なツールを思いついた方に感謝です。「とびらボード」は同館の今後の展覧会でも登場するようですが、他の美術館にも広がることを期待しています。
ランチは館内のレストラン「IVORY」です(先ほどの「ミルク用のお湯のサービス」がいただけるお店です)。特別展開催中は展覧会をイメージした特別メニューがあり、落ち着いた雰囲気の中、鑑賞の余韻を味わうことができました。また、店員さんいわく(メニューには載っていませんが)キッズメニューもあるとか。詳しくはお店の方にお尋ねください。
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と、ここまでは理想的に美術館を楽しんだ4歳児でしたが、美術館を出ると目の前の公園に一目散。その後はやっぱり動物園に連れて行かれました。隣に強力なライバルがいる美術館ですが、子供が楽しめる場所としては、決して負けていませんでした。これからも子連れに嬉しい、そして子供が夢中になれる美術鑑賞を探りに、足を運びたいと思います。
今回のスケッチとも通じるのですが、家庭で気軽にできる子供向きの美術鑑賞としては「塗り絵」もお勧めです。大人の塗り絵も人気だそうですね。気に入った作品をスキャンして、輪郭だけを残せば準備完了。ただし著作権があるものもありますので、利用には十分気をつけてください。
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プロフィール/海外の大型美術館を特集したNHKの番組をきっかけに美術に興味を持ち、趣味を何らかの形で生かすきっかけになればと、2008年に「美術検定」1級を取得しました。出産後は美術館に行く機会そのものが激減しましたが、幼稚園児に美術に興味を持ってもらう途上で、いろいろなアートの楽しみ方に開眼しております。
そういう我が家も、実は2012年のリニューアルオープン後、初めての訪問だったのですが、バリアフリー化が非常に進んでいたことに驚きました。授乳室があり、ベビーカーの貸し出しが行われているほか、館内のレストランやカフェでは、ミルク用のお湯をもらえるそうです。また、「パパママデー」として、託児サービス(有料)が利用できる日があります。子連れ美術館はまだ無理だけと美術館に行きたいな、という方は利用してみてはいかがでしょうか。
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4歳8ヶ月の娘は美術館にようやく慣れてきて、何度も「びじゅつかんでは、しー、だよねー」と指を口に当てていました。「メトロポリタン美術館 古代エジプト展 女王と女神」(会期は9/23まで。現在は終了しています)の展示室入口で「ジュニアガイド」をもらったのですが、その時に「おじょうちゃん、お絵かき好き?これ使う?」と、「とびらボード」を貸してもらいました。「とびらボード」は、以前にブログでも紹介されていた「とびらプロジェクト」から生まれたツールです。中学生以下の子供は、この磁気ボードに気に入った作品をスケッチできるのです。お絵かきが大好きな娘はこれが気に入り、「これかく」と言っては何度も熱心にお絵かきしていました。ボードには主に女性の顔、動物、装身具が並んでいました。

「どびらボード」で作品の解説が隠れてしまわないように注意しながら鑑賞を続けましたが、それでも、幼児が立ち止まってボードに絵を描くのは、一般の鑑賞者の方に迷惑なのでは、と心配になりました。その時に目に入ってきたのは、「子供たちの鑑賞に配慮をお願いします」という旨の看板。そのおかげでしょうか、時には「じょうずー」との声が背後から聞こえたりもしたので、温かく見ていただけたのではと思います。子供の騒ぎを防ぐだけでなく、真剣に作品と向き合い鑑賞する手助けにもなる、こんな素敵なツールを思いついた方に感謝です。「とびらボード」は同館の今後の展覧会でも登場するようですが、他の美術館にも広がることを期待しています。
ランチは館内のレストラン「IVORY」です(先ほどの「ミルク用のお湯のサービス」がいただけるお店です)。特別展開催中は展覧会をイメージした特別メニューがあり、落ち着いた雰囲気の中、鑑賞の余韻を味わうことができました。また、店員さんいわく(メニューには載っていませんが)キッズメニューもあるとか。詳しくはお店の方にお尋ねください。
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と、ここまでは理想的に美術館を楽しんだ4歳児でしたが、美術館を出ると目の前の公園に一目散。その後はやっぱり動物園に連れて行かれました。隣に強力なライバルがいる美術館ですが、子供が楽しめる場所としては、決して負けていませんでした。これからも子連れに嬉しい、そして子供が夢中になれる美術鑑賞を探りに、足を運びたいと思います。
今回のスケッチとも通じるのですが、家庭で気軽にできる子供向きの美術鑑賞としては「塗り絵」もお勧めです。大人の塗り絵も人気だそうですね。気に入った作品をスキャンして、輪郭だけを残せば準備完了。ただし著作権があるものもありますので、利用には十分気をつけてください。
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| 連載「子連れで楽しむ美術館」 | 08:00 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑