美術検定オフィシャルブログ~アートは一日にして成らず

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犬猫写真で美術史クイズ!

こんにちは。アートナビゲーターの深津優希です。
美術がテーマの映画をいくつかご紹介してきましたが、新学期ということもあり美術史の新しい勉強方法をご提案します♪


携帯電話のカメラなどで、花や料理やペットを撮影したり、その写真をSNSで公開したりするのが習慣になっている方も多いと思います。以前に犬や猫の写真をTwitterにあげたところ「あの美術作品に似ている!」という話で盛り上がったことがありました。そこで今回はみなさんと一緒に「犬猫写真で美術史クイズ」で、楽しく勉強したいと思います♪

では一問目です。私は動物愛護団体から犬を預かり、新しい家族が決まるまで一緒に暮らすというボランティアをしているのですが、つい先日まで預かっていたキツツ君をお散歩中に撮った写真です。歩きながら撮ったのでブレています。しっぽや耳のあたりの毛の様子を見ると、ちびっこがはりきって得意げに歩いているその動きを思い出して、きゅんとしてしまいます…。みなさん、こんな感じの作品をどこかで見た覚えはありませんか?

20140404_1

答えは、イタリア未来派の画家、ジャコモ・バッラ(1871-1958)による1912年の作品、《鎖につながれた犬のダイナミズム》です。ニューヨーク州バッファローにあるオルブライト・ノックス美術館の所蔵品です。未来派とは、1909年にイタリアの詩人フィリッポ・マリネッティがフランスの日刊紙『フィガロ』に発表した「未来派宣言」を発端とする芸術運動の一派で、新時代を象徴する機械美やスピード感、ダイナミズムを賛美、表現しました。バッラの作品に登場するのは黒いダックスフントのような犬で、犬を連れた人の足元も一緒に描かれています。ダイナミズム(力強い動き)を感じますよね!新しい時代云々言ってもモチーフは犬というところがお茶目で好きです。(図版は下記リンク先でご確認下さい。)

★ジャコモ・バッラ 《鎖につながれた犬のダイナミズム》

二問目です。うちの猫、きなこちゃんの寝姿を写したものです。手足をすべて隠してふせているポーズが印象的なあの作品を、あなたも思い浮かべたのでは?さて、誰のなんと言う作品でしょうか?

20140404_2

答えは、長谷川潾二郎(1904-1988)の1966年の作品、《猫》です。宮崎県美術館に収蔵されています(洲之内コレクション)。このポーズを見てすぐに長谷川潾二郎の猫と同じだ!と思い撮影しました。制作途中でポーズが変わってしまった愛猫が再び同じポーズをとるのを待って続きを描くということをしているうちに6年もかかってしまったそうです!2010年に平塚市美術館で開催(その後巡回)された「平明・静謐・孤高-長谷川潾二郎(はせがわりんじろう)展」のメインビジュアルにもなっていました。この展覧会タイトル、作家の特徴をぎゅっとまとめてくれています。もうどんな作品だか、みなさん思い出せましたよね。(図版は下記リンク先でご確認下さい。)

★日曜美術館 「現実は精巧に造られた夢である 画家・長谷川潾二郎」

さて、最後にお誘いです。ここで紹介したような「名画を思わせる動物の写真」が撮れたら、美術検定Twitter @bijutsukentei あてに投稿してみてください。今回紹介した二点は油彩でしたが、日本画、版画、彫刻なども、もちろんOKです。おうちのペットでなくても、お友達のおうちでとか、路地裏の野良猫さんとか、庭木にやってくる小鳥なんかも良いですね。くれぐれもモデルちゃんにポーズを強要したりしないように、よろしくおねがいします。動物を愛でながら美術史の復習をするという欲張り企画、みなさんの投稿を楽しみにしています。

※投稿の際は以下の三点にご留意ください。

(1) ご自分で撮った写真に限ります。
(2) あなたの写真が似ているのは、誰の何という作品か教えてください。
(3) 美術検定のTwitterアカウントでRT、またはこちらのブログで紹介する場合があります。


プロフィール
あるときは美術館ガイド、あるときはワークショップを企画、またあるときは講師と、色々なアプローチでアートを楽しんでいます。このブログではアートナビゲーターの活動記録のほか、アートが題材となった映画をご紹介しています。

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