ドットDNPワークショップ「世界の美術で遊んじゃおう!」レポート
こんにちは。「美術検定」実行委員会事務局です。
春本番の4月4日(金)と12日(土)に、アートナビゲーターがファシリテーターをつとめましたワークショップ「世界の美術で遊んじゃおう!」をレポートします。
春本番の4月4日(金)と12日(土)に、アートナビゲーターがファシリテーターをつとめましたワークショップ「世界の美術で遊んじゃおう!」をレポートします。
このワークショップは、DNP大日本印刷とフランス・ルーヴル美術館との美術鑑賞のための共同プロジェクト「ルーヴル - DNP ミュージアムラボ」の親子イベントの一環として開催されました。AR(オーグメンテッド・リアリティ:拡張現実)の技術を用いたタブレットPCを使って、ルーヴル美術館の作品を実物大の大きさで擬似的にいろいろな場所に展示する、というものです。美術作品を本やインターネットでみることができても、本物の作品の大きさは実際にみてみないとわかりませんが、ここではタブレット上で実際の場所に作品を合成することで、バーチャルながらも実物の作品の大きさを把握することできます。
タブレット上には、ボードの位置にあらかじめ選択した作品が写し出される。 写真提供 =(c)Photo DNP
今回作品の展示室となる場所は、ワークショップの開催会場であるコミュニケーションプラザ ドットDNPです。ワークショップは二日間で4回行われ、各回に5~7組ほどのグループが参加されました。
DNPスタッフによるルーヴル美術館の説明の後、今回のファシリテーターであるアートナビゲーターの三沢恵子さんがタブレットPCで撮影する方法を参加者に伝え、それぞれのグループが会場内での撮影をスタートしました。
撮影として使用できる作品は、「モナ・リザや「サモトラケのニケ」など、ルーヴル美術館を代表する絵画や彫刻作品12点。そのデータ化された12のルーヴル作品の中から、撮影したいものをあらかじめ選択し、黒い枠が描かれている30㎝位の正方形のボード(=マーカー)を作品に見立てそれを作品代わりに設置して撮影すると、タブレット上にはボードの位置に実物大の作品が現れます。作品に見立てたボードと作品の大きさがそれほど変わらなければタブレット上にそのまま現れますが、実際の作品が4~5mともなるとタブレット上に収まりません。参加者の方々は、設置場所を工夫しながら作品をタブレット上に収めたり、時にはポーズをとったりと思い思いに撮影し、その撮影した写真の中から各グループで1点選びました。

会場内で、作品に見立てたボードと一緒に思い思いのポーズをとる参加者。
その後は、グループごとに撮影した写真の発表です。アートナビゲーターの三沢さんは、撮影の意図を参加者に聞きながら、必要に応じて撮影に使われたルーヴルの作品の説明を補足しつつ、撮影された写真の良さを引き出していました。また、ルーヴルではその作品がどのように展示されているか、実際の美術館の展示室の様子や、作品を設置するといった美術館の仕事にも触れながら、美術作品を鑑賞する時のポイントや見どころを説明しました。

実際の美術館の展示風景の紹介と作品鑑賞のポイントを解説。
最後に、各グループで撮影した写真にタイトルをつけ、印刷されたその写真と共に壁に掲示してワークショップは締めくくられました。参加者それぞれには、自分が撮影した2L判サイズの写真がお土産として配られ、特に参加した子どもたちはうれしそうにそれを手に収めていました。

参加者が撮影した写真はプロジェクターで紹介された後、タイトルをつけて後ろの壁に掲示された。
今回ファシリテーターを務められたアートナビゲーターの三沢さんは、「‘作品を展示する’という体験を通して、子どもたちは自然に作品を見つめ、意味を読み取り、多くの気づきを得ながら、あっという間にアートに興味と親しみを抱いていく様子が手に取るように感じられました。参加者全員の作品と考え方を発表・共有することで、‘美術の見方はひとつではないんだ’ということも学んだようです。子どもたちの自由な発想に、保護者の方々からも感嘆の声が上がっていました。‘作品と人’との関係性だけではなく、アートを通じてご家族やお友だちとも新たなコミュニケーションが広がり、楽しいワークショップとなりました。」とおっしゃっていました。こうした新しいメディアを利用した美術鑑賞、未来はどんな技術で美術作品を学び楽しむことができるのか、今後の展開が楽しみです。

ファシリテーターを務められたアートナビゲーターの三沢恵子さん。
◆コミュニケーションプラザ ドットDNP◆
所在地 :東京都新宿区市谷田町1-14-1 DNP市谷田町ビル
電話 :03-6386-1700 (カスタマーセンター)
開館時間:10:00~18:00
休館日 :日曜日、年末年始
入館料 :無料
URL http://www.dnp.co.jp/dotdnp/
文=高橋紀子(「美術検定」実行委員会事務局)


タブレット上には、ボードの位置にあらかじめ選択した作品が写し出される。 写真提供 =(c)Photo DNP
今回作品の展示室となる場所は、ワークショップの開催会場であるコミュニケーションプラザ ドットDNPです。ワークショップは二日間で4回行われ、各回に5~7組ほどのグループが参加されました。
DNPスタッフによるルーヴル美術館の説明の後、今回のファシリテーターであるアートナビゲーターの三沢恵子さんがタブレットPCで撮影する方法を参加者に伝え、それぞれのグループが会場内での撮影をスタートしました。
撮影として使用できる作品は、「モナ・リザや「サモトラケのニケ」など、ルーヴル美術館を代表する絵画や彫刻作品12点。そのデータ化された12のルーヴル作品の中から、撮影したいものをあらかじめ選択し、黒い枠が描かれている30㎝位の正方形のボード(=マーカー)を作品に見立てそれを作品代わりに設置して撮影すると、タブレット上にはボードの位置に実物大の作品が現れます。作品に見立てたボードと作品の大きさがそれほど変わらなければタブレット上にそのまま現れますが、実際の作品が4~5mともなるとタブレット上に収まりません。参加者の方々は、設置場所を工夫しながら作品をタブレット上に収めたり、時にはポーズをとったりと思い思いに撮影し、その撮影した写真の中から各グループで1点選びました。


会場内で、作品に見立てたボードと一緒に思い思いのポーズをとる参加者。
その後は、グループごとに撮影した写真の発表です。アートナビゲーターの三沢さんは、撮影の意図を参加者に聞きながら、必要に応じて撮影に使われたルーヴルの作品の説明を補足しつつ、撮影された写真の良さを引き出していました。また、ルーヴルではその作品がどのように展示されているか、実際の美術館の展示室の様子や、作品を設置するといった美術館の仕事にも触れながら、美術作品を鑑賞する時のポイントや見どころを説明しました。

実際の美術館の展示風景の紹介と作品鑑賞のポイントを解説。
最後に、各グループで撮影した写真にタイトルをつけ、印刷されたその写真と共に壁に掲示してワークショップは締めくくられました。参加者それぞれには、自分が撮影した2L判サイズの写真がお土産として配られ、特に参加した子どもたちはうれしそうにそれを手に収めていました。


参加者が撮影した写真はプロジェクターで紹介された後、タイトルをつけて後ろの壁に掲示された。
今回ファシリテーターを務められたアートナビゲーターの三沢さんは、「‘作品を展示する’という体験を通して、子どもたちは自然に作品を見つめ、意味を読み取り、多くの気づきを得ながら、あっという間にアートに興味と親しみを抱いていく様子が手に取るように感じられました。参加者全員の作品と考え方を発表・共有することで、‘美術の見方はひとつではないんだ’ということも学んだようです。子どもたちの自由な発想に、保護者の方々からも感嘆の声が上がっていました。‘作品と人’との関係性だけではなく、アートを通じてご家族やお友だちとも新たなコミュニケーションが広がり、楽しいワークショップとなりました。」とおっしゃっていました。こうした新しいメディアを利用した美術鑑賞、未来はどんな技術で美術作品を学び楽しむことができるのか、今後の展開が楽しみです。

ファシリテーターを務められたアートナビゲーターの三沢恵子さん。
◆コミュニケーションプラザ ドットDNP◆
所在地 :東京都新宿区市谷田町1-14-1 DNP市谷田町ビル
電話 :03-6386-1700 (カスタマーセンター)
開館時間:10:00~18:00
休館日 :日曜日、年末年始
入館料 :無料
URL http://www.dnp.co.jp/dotdnp/
文=高橋紀子(「美術検定」実行委員会事務局)
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