「こども展~親子で楽しむアートワークショップ」レポート
こんにちは。「美術検定」実行委員会事務局です。
現在、六本木の森アーツセンターで開催中の「こども展」の関連企画、ダイナースクラブイベント「こども展~親子で楽しむアートワークショップ」に、アートナビゲーターが企画運営として参加しましたので、その様子をレポートします。
現在、六本木の森アーツセンターで開催中の「こども展」の関連企画、ダイナースクラブイベント「こども展~親子で楽しむアートワークショップ」に、アートナビゲーターが企画運営として参加しましたので、その様子をレポートします。
このワークショップは、ダイナースクラブの「イベントを通じてアートや美術館に子供の頃から興味を持ってもらいたい」「家族で楽しめる、ダイナースらしい価値あるイベントを会員に提供したい」という主旨のもと開催されました。
企画運営は、こどもと美術館をつなぐ活動を展開しているアートナビゲーター氏川こずえさんが代表を務めるNPO「はじめまして、美術館。」が執り行いました。会場がコミュニケーションプラザ ドットDNPと、美術館から離れた場所での開催でしたので、展覧会のテーマ「親子の絆」に軸に、目と手を使った体験を通して作品への関心を深め、実際に美術館を足を運びたくなるようにワークショップが企画されました。

ワークショップ会場となったコミュニケーションプラザ ドットDNP (撮影:永田忠彦)
5月17日のよく晴れた土曜日、午前と午後にワークショップが開催され、総勢14組の親子が参加しました。
ワークショップの前半は、展覧会場で発売しているポストカードを使い、作品をじっくり観察するアートカードゲームです。まずは作品の共通項をみつけるゲーム。中央に置かれたカードと手持ちのカードの作品を見比べ、共通したキーワードを探します。色や形、描かれたイメージや印象など、時には親子で相談しながら共通する部分をみつけていきました。その後、カードの中から気になる作品を各自ひとつ選び、その作品から感じる言葉をそれぞれ紙に書き出していきました。

展覧会のポストカードを使って作品の共通項を探し、気になった作品をひとつ選び、親子で話し合いながら言葉を書き出していく。
後半は、オイルパステルを使っての絵画制作です。親子ごとにひとつのテーブルに座り、前半で書き出した言葉からイメージする形を、線や面で抽象的に表現していきます。途中、それぞれで描いていたものを親子で交換し、親はこどもを描いたもの、こどもは親が描いたものに手を加えて完成させました。好きな色の台紙をこどもたちが選び、親子それぞれの作品を一枚の台紙に並べて貼り完成です。その後は全員の作品を壁に掲示し発表。親子で完成させた作品を、アートナビゲーター大西さんが、もととなったカードの作品とその作品からイメージした言葉を一人一人にたずねながら、丁寧に読み解いていきました。
作品からイメージした言葉を抽象的に表現。親子の作品は一枚の台紙にまとまり、ひとつの作品となった。
(撮影:永田忠彦)
最後に、アートナビゲーター氏川さんが美術館訪問時のマナーを絵本仕立てで紹介。そして、「今回のワークショップで会話しながら一緒に作品を作ったように、展覧会場でも親子で対話しながら鑑賞を楽しんでください」と締めくくられました。

アートナビゲーター氏川さんによる美術館訪問時のマナー説明。 (撮影:永田忠彦)
終了後、完成した作品はスタッフの手により額装され、お土産の展覧会招待券やオイルパステルセットと共に手渡されました。額に入った作品を手にして、参加者の方々は嬉しそうに会場を後にしました。
ワークショップは2時間と、こどもたちにとっては少し長い時間でしたが、親子での参加だったこともあってか、集中力が途切れることなくゲームや絵画制作に没頭していた姿が印象的でした。今回企画運営したアートナビゲーターの氏川さんは、「参加者の皆さんから生まれてくる言葉や、そこから生まれた作品それぞれが素晴らしく、私たちにとっても新たな気付きと発見をいただきました。親子それぞれから呼応する表現が生まれたときには感動しました」とおっしゃっていました。主催者のダイナースの方々も「絵画鑑賞=一人で楽しむという概念が変わりました」と美術鑑賞への考え方が変わったようです。
ただ美術展や作品を楽しむだけでなく、親子で時間を共有するかけがえのない機会ともなった今回のワークショップ。参加された方々が、美術を通しこれからどんな時間を親子で共有されるのか楽しみです。
文=高橋紀子(「美術検定」実行委員会事務局)
企画運営は、こどもと美術館をつなぐ活動を展開しているアートナビゲーター氏川こずえさんが代表を務めるNPO「はじめまして、美術館。」が執り行いました。会場がコミュニケーションプラザ ドットDNPと、美術館から離れた場所での開催でしたので、展覧会のテーマ「親子の絆」に軸に、目と手を使った体験を通して作品への関心を深め、実際に美術館を足を運びたくなるようにワークショップが企画されました。

ワークショップ会場となったコミュニケーションプラザ ドットDNP (撮影:永田忠彦)
5月17日のよく晴れた土曜日、午前と午後にワークショップが開催され、総勢14組の親子が参加しました。
ワークショップの前半は、展覧会場で発売しているポストカードを使い、作品をじっくり観察するアートカードゲームです。まずは作品の共通項をみつけるゲーム。中央に置かれたカードと手持ちのカードの作品を見比べ、共通したキーワードを探します。色や形、描かれたイメージや印象など、時には親子で相談しながら共通する部分をみつけていきました。その後、カードの中から気になる作品を各自ひとつ選び、その作品から感じる言葉をそれぞれ紙に書き出していきました。


展覧会のポストカードを使って作品の共通項を探し、気になった作品をひとつ選び、親子で話し合いながら言葉を書き出していく。
後半は、オイルパステルを使っての絵画制作です。親子ごとにひとつのテーブルに座り、前半で書き出した言葉からイメージする形を、線や面で抽象的に表現していきます。途中、それぞれで描いていたものを親子で交換し、親はこどもを描いたもの、こどもは親が描いたものに手を加えて完成させました。好きな色の台紙をこどもたちが選び、親子それぞれの作品を一枚の台紙に並べて貼り完成です。その後は全員の作品を壁に掲示し発表。親子で完成させた作品を、アートナビゲーター大西さんが、もととなったカードの作品とその作品からイメージした言葉を一人一人にたずねながら、丁寧に読み解いていきました。


作品からイメージした言葉を抽象的に表現。親子の作品は一枚の台紙にまとまり、ひとつの作品となった。
(撮影:永田忠彦)
最後に、アートナビゲーター氏川さんが美術館訪問時のマナーを絵本仕立てで紹介。そして、「今回のワークショップで会話しながら一緒に作品を作ったように、展覧会場でも親子で対話しながら鑑賞を楽しんでください」と締めくくられました。

アートナビゲーター氏川さんによる美術館訪問時のマナー説明。 (撮影:永田忠彦)
終了後、完成した作品はスタッフの手により額装され、お土産の展覧会招待券やオイルパステルセットと共に手渡されました。額に入った作品を手にして、参加者の方々は嬉しそうに会場を後にしました。
ワークショップは2時間と、こどもたちにとっては少し長い時間でしたが、親子での参加だったこともあってか、集中力が途切れることなくゲームや絵画制作に没頭していた姿が印象的でした。今回企画運営したアートナビゲーターの氏川さんは、「参加者の皆さんから生まれてくる言葉や、そこから生まれた作品それぞれが素晴らしく、私たちにとっても新たな気付きと発見をいただきました。親子それぞれから呼応する表現が生まれたときには感動しました」とおっしゃっていました。主催者のダイナースの方々も「絵画鑑賞=一人で楽しむという概念が変わりました」と美術鑑賞への考え方が変わったようです。
ただ美術展や作品を楽しむだけでなく、親子で時間を共有するかけがえのない機会ともなった今回のワークショップ。参加された方々が、美術を通しこれからどんな時間を親子で共有されるのか楽しみです。
文=高橋紀子(「美術検定」実行委員会事務局)
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