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「NPO はじめまして、美術館。」鏑木清方記念美術館活動レポート

鎌倉在住のアートナビゲーター・氏川こずえです。
鎌倉市鏑木清方記念美術館での新しい試み、「美術館てどうみるの?ひとまず行ってみよう」に「NPO はじめまして、美術館。」として企画協力に関わりました。今日は開催当日の様子をレポートします。


このワークショップは、美術館へ行ってみたいけれども敷居が高いと感じる方や迷われている方の背中をそっと押して、訪れやすい、わかりやすい美術館体験を目指す目的で企画されました。一人でふらっと訪れる美術館も楽しいものですが、「入門」のつもりで臆せずに小さな疑問も大切にした鑑賞もまた、楽しみの幅を広げてくれるものです。

鎌倉市鏑木清方記念美術館は、画家の晩年の住まいがあった場所にあります。つまり、清方の暮らした場所でもあるということ。このワークショップでは、あえて美術館の外である「まちの中」からスタートして美術館にアプローチすることで、美術館を訪れやすくするとともに、訪問の前段階として清方の住んだまち・鎌倉を感じてもらうことも目指しました。散歩好きだった清方のエピソードなどを織り交ぜて、時間の流れとともに変わってきた町並みをガイドしたり、清方が歩いたであろう裏道小路も通りながら、美術館へ向かいました。

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館内では、自由鑑賞から展示解説、質問への回答という流れで過ごしました。
美術館では、作品について疑問などがあっても、なかなか聞きにくいものです。何人かで観ていても恥ずかしさも手伝ってしまうもの。ですが、疑問点はまた大切な「興味の芽」でもあり、わからないことから広がった関心が、鑑賞を深めていくこともあります。

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そこで私たちNPOスタッフも「わからないこと」を大切に、一緒に聞いてみましょうという姿勢で、参加者の方々と同じ目線での鑑賞を大切にしました。和やかな自由鑑賞の中で生まれた疑問などはスタッフがその都度メモをとり、展示解説の最後にまとめて質問に答えていただくスタイルで、参加者全員で共有しました。

副館長・宮﨑徹氏からは、展示解説として、清方の一生、画室の説明、そして作品についてのお話やそれぞれの疑問を伺いました。画業への取組みはもちろん、奥方との結婚に際してのエピソードや、清方の遺した文章も相当な数にのぼり絵にとどまらない才能を発揮したこと、展示されている作品の魅力についてさまざまな貴重なお話を伺うことができました。
氏はまた、今回初出品となった作品を前に「絵との出会いは一期一会」と仰り、観たい絵があったら必ず観に行ってくださいと、絵との親しみ方を伝えてくださいました。

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別な場所で清方の絵を見て関心を持ってみえた方や、今回初めて美術館にみえた方など、さまざまな参加者が、それぞれの感じ方の違いなども含めて楽しんでくださいました。ワークショップ後も再び展示室に戻ってじっくり作品と向き合われる方が多かったのも印象的でした。
同館では、今後もこの取組みを定期的に開催の予定です。


プロフィール
「NPO はじめまして、美術館。」代表。特定の答えを持たない美術が、子どもたちの想像性/創造性を育み、生きる力を育むという考えから、子育て中の親子と美術館を結び合わせるワークショップを2008年から鎌倉市を中心に、美術館や幼稚園で開催しています。


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