子連れで楽しむ美術館 vol.10
こんにちは! アートナビゲーターのMARMOTです。
「子連れで楽しむ美術館」第10弾は、東京都庭園美術館です。
「子連れで楽しむ美術館」第10弾は、東京都庭園美術館です。
東京都庭園美術館の最寄り駅は、JR山手線/東急目黒線の「目黒駅」か、都営三田線/東京メトロ南北線の「白金台駅」(どちらも徒歩約10分)です。2011年からの改修工事を経て、昨年11月、リニューアル開館しました。正門を入って左手にチケット売り場があり、少しカーブした道の先に美術館の建物が見えてきます。美術館の周囲は樹木が茂る広い庭園です。木々の向こうに首都高速が見えなければ、都心にいることを忘れてしまいそうです。今回の訪問時点では、庭園の公開は一部に限られていました。来年4月下旬に予定される全面公開が待ち遠しいですね。
本館は、1933年(昭和8年)に当時最先端のアール・デコ様式で建てられた朝香宮家の邸宅です。その後迎賓館として使用され、1983年(昭和58年)に美術館となりました。建物自体が東京都指定有形文化財となっており、近く重要文化財に指定されるそうです。今回の改修工事で新館ができたほか、バリアフリー施設も備わりました。
おむつ交換台は本館1階・新館1階の「だれでもトイレ」に、ベビーチェアは「新館1階のだれでもトイレ」にあります。館内スタッフにお願いすれば授乳室(本館1階)も使用できるようです。エレベーターはありません。作品保護及び建物維持管理のため、ベビーカーは使用できません。「作品や建物に触れないでください」とパンフレットに記載されているのですが、字の読めない子どもたちが調度品やカーテンなどを触ってしまわないように気をつけたいですね。
リニューアル前に訪れた時の娘はまだ1歳でした。建築や美術品に興味を示すには小さすぎたので、芝生の上でずっと遊んでいました。5歳になった今はお姫様やドレスが大好き。本館の正面玄関に並ぶルネ・ラリック作のガラスの女神像レリーフに「きれい!」と大喜びでした。私はつい、美術館に来ていることを忘れ「こんなお屋敷に住めたらいいなあ」とため息をついてしまいます。
本館1階では、ぜひウェルカムルームをのぞいてみてください。ここでは「おしゃべり」「触ること」「写真撮影」「ソウゾウ(想像?創造?)」ができるのです。「フランス国立ケ・ブランリ美術館所蔵 マスク展」(6月30日まで)が開催されていたので、マスク以外の身体を描くコーナーや、自分がマスクをかぶってみるコーナーが設けられていました。常設のラーニング・プログラム〈カンバセーション・テーブル「さわる小さな庭園美術館」〉では、本館の平面図の模型がテーブルの上にありました。美術館になる前、朝香宮邸ではどんな生活が繰り広げられていたのでしょうか。娘は「ここがごはん食べるととこ」などとお屋敷ごっこをして楽しんでいました。さらに、美術館についての絵本も置いてありました。鑑賞を終えて最後にこの部屋に入ったのですが、娘がお絵描きに夢中になり、気づくと1時間以上も過ごしていました。このほか、不定期に様々なワークショップも開催されるとのことです。
本館からガラスのアプローチを抜けると、一転して現代的な新館へと入っていきます。ここでは広い空間を生かして映像展示が行われていました。ミュージアムショップやカフェもあります。
東京都庭園美術館は、改修によって子連れでもグンと訪問しやすくなりました。庭園がありますので、ぜひ晴れた日に、どうぞ。
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プロフィール/海外の大型美術館を特集したNHKの番組で美術に興味を持ち、趣味を生かすきっかけとして、2008年に「美術検定」1級を取得しました。子育てに追われて美術館に行く機会は激減しましたが、あの手この手で幼稚園児に美術に興味を持ってもらおうと奮闘する中、いろいろなアートの楽しみ方に気づかされる毎日です。
本館は、1933年(昭和8年)に当時最先端のアール・デコ様式で建てられた朝香宮家の邸宅です。その後迎賓館として使用され、1983年(昭和58年)に美術館となりました。建物自体が東京都指定有形文化財となっており、近く重要文化財に指定されるそうです。今回の改修工事で新館ができたほか、バリアフリー施設も備わりました。
おむつ交換台は本館1階・新館1階の「だれでもトイレ」に、ベビーチェアは「新館1階のだれでもトイレ」にあります。館内スタッフにお願いすれば授乳室(本館1階)も使用できるようです。エレベーターはありません。作品保護及び建物維持管理のため、ベビーカーは使用できません。「作品や建物に触れないでください」とパンフレットに記載されているのですが、字の読めない子どもたちが調度品やカーテンなどを触ってしまわないように気をつけたいですね。
リニューアル前に訪れた時の娘はまだ1歳でした。建築や美術品に興味を示すには小さすぎたので、芝生の上でずっと遊んでいました。5歳になった今はお姫様やドレスが大好き。本館の正面玄関に並ぶルネ・ラリック作のガラスの女神像レリーフに「きれい!」と大喜びでした。私はつい、美術館に来ていることを忘れ「こんなお屋敷に住めたらいいなあ」とため息をついてしまいます。
本館1階では、ぜひウェルカムルームをのぞいてみてください。ここでは「おしゃべり」「触ること」「写真撮影」「ソウゾウ(想像?創造?)」ができるのです。「フランス国立ケ・ブランリ美術館所蔵 マスク展」(6月30日まで)が開催されていたので、マスク以外の身体を描くコーナーや、自分がマスクをかぶってみるコーナーが設けられていました。常設のラーニング・プログラム〈カンバセーション・テーブル「さわる小さな庭園美術館」〉では、本館の平面図の模型がテーブルの上にありました。美術館になる前、朝香宮邸ではどんな生活が繰り広げられていたのでしょうか。娘は「ここがごはん食べるととこ」などとお屋敷ごっこをして楽しんでいました。さらに、美術館についての絵本も置いてありました。鑑賞を終えて最後にこの部屋に入ったのですが、娘がお絵描きに夢中になり、気づくと1時間以上も過ごしていました。このほか、不定期に様々なワークショップも開催されるとのことです。
本館からガラスのアプローチを抜けると、一転して現代的な新館へと入っていきます。ここでは広い空間を生かして映像展示が行われていました。ミュージアムショップやカフェもあります。
東京都庭園美術館は、改修によって子連れでもグンと訪問しやすくなりました。庭園がありますので、ぜひ晴れた日に、どうぞ。
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