美術検定オフィシャルブログ~アートは一日にして成らず

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アートナビゲーターがプロデュース!「ワイン展-ぶどうから生まれた奇跡-」

現在国立科学博物館で開催中の「ワイン展-ぶどうから生まれた奇跡-」。この展覧会にプロデューサーとして関わられた、日本テレビ(現在BS日テレ出向中)の北野亨さん。アートナビゲーターかつワインエキスパートの資格も持つ、まさにアートとワインのエキスパートですが、「美術検定で培った知識が、展覧会を構成するのに大変役立ちました」と語る北野さんに、展覧会をご案内いただきました。


「ワイン展」は、ワインの製造工程や歴史について多彩な資料と映像で科学的かつ歴史・文化的に解き明かす、ワインをテーマにした国内初の大規模な展覧会です。展示会場は、ワインの原料となるぶどうの収穫からワインが出来上がるまでの工程を紹介する第一部「ワイナリーへ行ってみよう」、世界や日本のワインの歴史を学べる第二部「ワインの歴史」、そして香りの体験コーナーや画家たちが描いたアートラベル、酒器などが展示される第三部「ワインをもっと楽しむ」の三部で構成されていました。

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「ワイン展」会場入口。壁一面のモニターにはワイナリーの風景が映し出される

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ピカソやミロも手掛けたワインのアートラベル

『この展覧会では、ワインの作り手さんの思いを伝えることにも重点を置きました。美術もそうであるように、できあがった作品だけでなく、そのプロセスや作り手さんの思いにまで思い至ることができたら、より深く楽しめるのではと考えたからです。壁一面のモニターにワイナリーの映像を投影したり、ワイン畑にいるようなディスプレイや、醸造時にワインを櫂でかき混ぜるピジャージュ疑似体験などなど、体感できる演出は“どのように分かりやすく伝えるか”を体現したものです。主催者としてはもちろん、ワインの作り手さん、そして何より来ていただく方々など、それぞれの視点で構成を積み上げていきました。それら様々な目線で考えることができたのは、特に美術検定1級の試験で培ったものが大きいと思います。』 (北野さん)

通常の展示ではあまり姿を見ることのない研究員が説明している映像が随所に流れているのも、“作り手の思いを伝える”ことに一役買っています。また、タッチパネル式のモニター上に映し出されたぶどうの傷んだ粒を探したり、分類化されたワインの香りを嗅ぎ当てたり、といったクイズ形式で楽しめるようになっている展示場所もあり、楽しんで学べる工夫もなされていました。味覚を刺激する試飲(別会場で時間限定)含め、視覚や触覚、嗅覚を活用しつつさまざまな視点からワインを知ることができるという点で、ワインに精通した人にはもちろん、ワイン初心者にも学びの多い展覧会といえそうです。
私達が普段何気なく飲んでいるワインにも、先人達の英知があり努力があった、ということが学べるという意味では、美術展と共通するところがあるかもしれません。

『ワインは、その味覚を楽しむのはもちろん、色や酒器の形、ボトルのラベルを楽しんだりと、美術とも密接な関係があると思います。また、よくどのワインが好きか聞かれることがありますが、飲兵衛(のんべえ)だからか一つに絞ることができません…どういう人と、どこの場所で、どんな料理と楽しむかで、選ぶワインもずいぶん変わってきます。それこそがワインが何千年も世界中で愛されてきた理由でしょうし、この“多様性”こそワインやアートの本質とも言えるのではとも思います。「ワイン展」では、もちろんワインを勉強いただくこともできますが、せっかくの展覧会、ぜひご自身の五感を解放して自由に感じていただけたらと思います。』 (北野さん)

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「ワイン展」をプロデュースしたアートナビゲーター・北野さん

この「ワイン展」は、2016年2月21日まで国立科学博物館で開催中です。展覧会を観終わった後には、観る前より確実にワインのことが分かるようになります!ご興味あります方はぜひ展示会場に足をお運び下さい。


■「ワイン展-ぶどうから生まれた奇跡-」
2015年10月31日(土)~2016年2月21日(日)
国立科学博物館 〒110-8718 東京都台東区上野公園7-20
http://wine-exhibition.com/index.htm


取材・文=高橋紀子(「美術検定」実行委員会事務局)
写真提供=北野亨


プロフィール
1972年生まれ。東工大(院)修了後、1997年日本テレビ入社。2011年美術検定1級に合格しアートナビゲーターに。ワインエキスパート・シャンパーニュ騎士団シュヴァリエ・宅建士。国立科学博物館で開催の「ワイン展-ぶどうから生まれた奇跡-」プロデューサー。
美術検定を受けようと思ったきっかけは、子供の頃からアートが大好きだったから。1級の記述式問題は自分の考えや感じたことを伝える技術。最初は自分だけでアートを楽しんでいましたが、より多くの人たちと共有できたらと思い、挑戦してみました。結果、素晴らしいアートナビゲーターの方々と出会うことができ、ますますアートが好きになりました!

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