子連れで楽しむ美術館 vol.12
こんにちは。MARMOTがお届けする「子連れで楽しむ美術館」第12弾です。
今回ご紹介するのは、すみだ北斎美術館です。
今回ご紹介するのは、すみだ北斎美術館です。
すみだ北斎美術館は、葛飾北斎が生涯の大部分を過ごした東京都墨田区に、2016年11月22日にオープンしました。
美術検定を受験する皆さんならもちろん、アートに興味がなくても、葛飾北斎の名前を知らない人はいないかもしれません。我が娘(小学校1年生)は、名前にはピンときませんでしたが、「神奈川沖浪裏」を見て「この絵は知ってる!」と言っていました。
最寄り駅は、都営大江戸線またはJR総武線の「両国」駅です(駅名は同じですが、離れていますのでご注意を)。JRの駅を出ると、目の前に相撲の聖地・両国国技館がそびえ、そこかしこにちゃんこ屋さんの看板があり、江戸情緒を感じずにはいられません。ちなみに、東京都江戸東京博物館もすぐ近くにあります。
駅から歩いて10分弱、美術館は緑町公園の一角にありました。大きなツリー型のジャングルジムや、自転車が円形につながる遊具があり、エントランスの真正面にはブランコが!これまでの連載でご紹介した中にも、公園に隣接した美術館はありましたが、ここまで公園に近いとすんなり美術館に入るのはまず無理でしょう。アルファベットの「N」の字のような、妹島和世設計の銀色に輝く外観を眺め、公園で遊ぶ子供の姿を一緒に入れて写真を撮りましょう。
*****
美術館の地下1階には授乳室、1階にバリアフリートイレがあります(どちらにもベビーベッドがあります)。ベビーカーの貸し出しもありますが、混雑時は使用できません(美術館のバリアフリー情報は→http://hokusai-museum.jp/modules/Page/pages/view/103)。
開館記念展「北斎の帰還-幻の絵巻と名品コレクション-」は既に終了していて、常設展だけを鑑賞したのですが、それでもかなりの数の来館者でした。外国の方もちらほら。
常設展は各江戸時代の北斎の代表作(常設展のものは実物大高精細レプリカだそうです)が並び、その長い画業の全貌を知ることができます。
中でもタッチパネル式の展示では、北斎作品の中で富士山がどこに描かれているかを探すクイズ、文字や図形から作品を組み立てる仕掛け、「一筆書き」など、子供だけでなく大人も夢中になっていました。「一筆書き」の一部は公式サイト「キッズ北斎」からダウンロードが可能です。
普段の美術館鑑賞では、受けた印象をよりクリアにイメージさせるため、「何が描いてあるかな?」「これは何色だろう?」「何をしているんだろう?」など、語りかけをするようにしています。「すごいねー」と子供が言ったときは、具体的に何がすごいかを聞いています。
今回はゲーム感覚で鑑賞できる展示だったので、私から語りかけをせずとも前のめりに見ていました。が、それはそれで、ちょっとさみしい気もしますね。
最後に、当時の記録を基に再現した北斎の画室も、見ものです。ごみの散らかる狭い部屋で、布団をかぶり、絵筆を握る北斎と、その娘(お栄(応為))の人形。あのような制作の姿勢で、腰痛にはならなかったのでしょうか…
*****
常設展示室を出ると、日差しがさんさんと降り注ぐ休憩スペースがあります。東京スカイツリーもきれいに見えて、墨田の昔と今を一度に体験した気分でした。
近年オープンの美術館は、バリアフリーが充実しており、テクノロジーを利用した鑑賞しやすい展示もあり、お勧めです。
子供が公園で遊ぶ時間を計算に入れて、早めに家を出て、天下太平の江戸時代にタイムスリップしてみませんか?
プロフィール/海外の大型美術館を特集したNHKの番組をきっかけに美術に興味を持ちました。趣味を何らかの形で生かすきっかけになればと、2008年に「美術検定」1級を取得しました。翌年に出産。お絵かきの好きな小学生に成長した娘と、いろいろなアートの楽しみ方を探求する毎日です。
美術検定を受験する皆さんならもちろん、アートに興味がなくても、葛飾北斎の名前を知らない人はいないかもしれません。我が娘(小学校1年生)は、名前にはピンときませんでしたが、「神奈川沖浪裏」を見て「この絵は知ってる!」と言っていました。
最寄り駅は、都営大江戸線またはJR総武線の「両国」駅です(駅名は同じですが、離れていますのでご注意を)。JRの駅を出ると、目の前に相撲の聖地・両国国技館がそびえ、そこかしこにちゃんこ屋さんの看板があり、江戸情緒を感じずにはいられません。ちなみに、東京都江戸東京博物館もすぐ近くにあります。
駅から歩いて10分弱、美術館は緑町公園の一角にありました。大きなツリー型のジャングルジムや、自転車が円形につながる遊具があり、エントランスの真正面にはブランコが!これまでの連載でご紹介した中にも、公園に隣接した美術館はありましたが、ここまで公園に近いとすんなり美術館に入るのはまず無理でしょう。アルファベットの「N」の字のような、妹島和世設計の銀色に輝く外観を眺め、公園で遊ぶ子供の姿を一緒に入れて写真を撮りましょう。
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美術館の地下1階には授乳室、1階にバリアフリートイレがあります(どちらにもベビーベッドがあります)。ベビーカーの貸し出しもありますが、混雑時は使用できません(美術館のバリアフリー情報は→http://hokusai-museum.jp/modules/Page/pages/view/103)。
開館記念展「北斎の帰還-幻の絵巻と名品コレクション-」は既に終了していて、常設展だけを鑑賞したのですが、それでもかなりの数の来館者でした。外国の方もちらほら。
常設展は各江戸時代の北斎の代表作(常設展のものは実物大高精細レプリカだそうです)が並び、その長い画業の全貌を知ることができます。
中でもタッチパネル式の展示では、北斎作品の中で富士山がどこに描かれているかを探すクイズ、文字や図形から作品を組み立てる仕掛け、「一筆書き」など、子供だけでなく大人も夢中になっていました。「一筆書き」の一部は公式サイト「キッズ北斎」からダウンロードが可能です。
普段の美術館鑑賞では、受けた印象をよりクリアにイメージさせるため、「何が描いてあるかな?」「これは何色だろう?」「何をしているんだろう?」など、語りかけをするようにしています。「すごいねー」と子供が言ったときは、具体的に何がすごいかを聞いています。
今回はゲーム感覚で鑑賞できる展示だったので、私から語りかけをせずとも前のめりに見ていました。が、それはそれで、ちょっとさみしい気もしますね。
最後に、当時の記録を基に再現した北斎の画室も、見ものです。ごみの散らかる狭い部屋で、布団をかぶり、絵筆を握る北斎と、その娘(お栄(応為))の人形。あのような制作の姿勢で、腰痛にはならなかったのでしょうか…
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常設展示室を出ると、日差しがさんさんと降り注ぐ休憩スペースがあります。東京スカイツリーもきれいに見えて、墨田の昔と今を一度に体験した気分でした。
近年オープンの美術館は、バリアフリーが充実しており、テクノロジーを利用した鑑賞しやすい展示もあり、お勧めです。
子供が公園で遊ぶ時間を計算に入れて、早めに家を出て、天下太平の江戸時代にタイムスリップしてみませんか?

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