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美術検定オフィシャルブログ~アートは一日にして成らず

「美術検定」のオフィシャルブログです。

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アートフェア東京2017&3331 Art Fairみどころ、速報!前編

まいど、あづまでございます。
恒例となりましたアートフェア東京レポート、今年は、4回目の開催となる3331 Art Fairもあわせて、みどころを速報でお届けいたします。



 まずは、アートフェア東京から。 

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オープニングセレモニーの様子

 アートフェア東京とは、国内外の約150を超えるギャラリーや企業が参加する、日本最大のアートフェアです。会場は有楽町の「東京国際フォーラム」、2017年の今年は3月17日(金)から19日(日)までの開催となっています。アートフェア東京の特徴は、古美術から近・現代美術、工芸やジュエリーといったかたちで幅広いジャンルの作品を取り扱っている点です。

 それは、今年のメインテーマ“Art is alive 〜アートに近づく、アートが近づく〜”にもつながっていきます。近年、芸術祭をはじめとする様々なイベントを通じて、アート作品を身近に感じる機会が増えてきました。またコミュニケーションツールとしてのアートにも注目が集まっています。

 今年のアートフェア東京2017の注目点は、「日本のアート産業に関する市場レポート2016」を公開し、それに基づく様々なチャレンジが行われている点です。たとえば、昨年、税制変更に伴う企画として100万円以下の作品コーナー「100KIN」がありましたが、今年はレポートをもとに、継続して作品を購入する人の購買金額を30万と算出、それに伴い、「Hopin’Pocketful」という30万以下の作品コーナーを誰もが行き交う無料エリアに設けました。こういった試みが検証され、来年以降にどういかされていくか、注目したいと思います。

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「Hopin’Pocketful」の展示会場

 あまり文字ばかりでもつまらないので、「フェアでギャラリーをめぐり作品を購入する」ことについては、2013年の本ブログの拙文をご参考に、今年のみどころは先週のブログをごらんいただくとして、いくつか気になった作品を紹介します。

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地下一階の受付エリアからは、恒例となったアートカー展示。今年はスプツニ子さんペインティングによる、ランボルギーニ!またこのエリアには、獺祭のブースもありました。

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S34:みんなのギャラリーからサガキケイタ作品。
『Re:MASTERS』という個展タイトル通り、たくさんのキャラクターを描きこんで古典を題材に仕上げた作品は、遠目と近づいたときの印象もガラリと変わります。ぜひ足を運んでみてください。

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S27:StandingPineからペ・ラン作品。
今回、全体的にメディアアート分野の作品が少ない中、アナログでリズミカルな作品は印象に残りました。ICCのオープン・スペース2013で展示されていた作品『moving objects | nº 692 - 803』のシリーズをはじめとして、いつまでも眺めていたくなります。写真はフィルムを使ったカラーの作品。こちらも動いている様子をぜひ会場で。

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N51:青山目黒+ぎゃらりー壷中天から羽永光利作品。
1960年代から日本の前衛芸術をカメラで追い続けた羽永光利。2014年のアートフェア東京で紹介されましたが、その後まとめられた書籍などが展示されています。東京スポーツが16日付けの号外として紹介するなどのユニークな展開も含め、足をとめてみてください。

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 他にも、現代アートのアワード「Asian Art Award supported by Warehouse TERRADA」を新たに設けたり、設立後まもないギャラリーが個展形式でみせる「Projects」など、現代美術好きには見逃せない企画もあります。

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 今年は後援の大使館が65カ国に増え、昨年以上に国際色が豊かなオープニングとなっていました。それにあわせて会場で配布されるマップ、いつもと違い冊子となっています。これは、アートフェア東京で楽しんだあと、もっとアートをみたい人、お酒や食事を楽しみたい人、そういったアフターのおすすめが掲載されています。

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※フロアマップはこちらからもご覧いただけます ⇒ https://st.gmocloud.com/presses.artfairtokyo.com/1484098518082
 
 確かに自分の経験からいうと、20日まで清澄白河で開催されているMOTサテライトのガイド中、外国の方から「おすすめのコーヒーはどこ?」「よい本屋はありますか?」と清澄白河ならではの質問を受けたことがあります。なるほど、こういうホスピタリティがアートフェアならではのおもてなしなんだな、と感じました。

 昨年に比べ、会場でのライブ感、ワクワク感が大きいというのが今年の特徴だと思います。アートフェア東京は3日間のイベントですが、ギャラリーでの作品展示は通年で行われています。今回のアートフェアをきっかけに、お気に入りの作家やギャラリーがみつかり、充実したアートライフとなりますように!

アートフェア東京2017

【開催日程】※全日入場は終了30分前まで
3月17日(金)13:00-20:00
3月18日(土)11:00-20:00
3月19日(日)10:30-17:00

【会場】
東京国際フォーラム 展示ホール(東京都千代田区丸の内3-5-1)

【チケット情報】
●1-DAYパスポート 2,800円(当日税込、前売は300円引)

過去レポート
AFT2011 http://bijutsukentei.blog40.fc2.com/blog-entry-26.html
AFT2012 http://bijutsukentei.blog40.fc2.com/blog-entry-73.html
AFT2013 http://bijutsukentei.blog40.fc2.com/blog-entry-122.html
AFT2014 http://bijutsukentei.blog40.fc2.com/blog-entry-155.html
AFT2015 http://bijutsukentei.blog40.fc2.com/blog-entry-181.html
AFT2016 http://bijutsukentei.blog40.fc2.com/blog-entry-211.html

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後編では、3331 Art Fairをレポートします。


プロフィール
2005年の横浜トリエンナーレで初ボランティア、それ以来、会社員のかたわら都内を中心にガイドやワークショップのお手伝いをしております。休日は二人の子どもとギャラリーや美術館巡りをしながら、コミュニケーション中。


| 美術館&アートプロジェクトレポート | 15:24 | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

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