美術検定オフィシャルブログ~アートは一日にして成らず

「美術検定」のオフィシャルブログです。

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美術検定ヘキサゴン!~企業で取り組む「美術検定」~

こんにちは。「美術検定」実行委員会事務局です。
ここのところ、毎年、同時期に同じ所属先の方々から一気に受験申込書が届くことがあり、
一体何が起こっているのだろう?と不思議に思っていました。
そして行き着いたのが、とある大阪の企業。
電話をかけてお尋ねしたところ、「社員全員で合格目指して頑張っています!」
というお返事をいただきました。これは、ぜひ、お話を聞かねば!


やってきました、大阪・梅田にある株式会社麗人社。
受付をくぐると、パーテーションの向こうから顔も見えないのに「いらっしゃいませ!」という元気な声のハーモニーが迎えてくださいます。

こちらの企業は、国内外の作家の美術展の企画や雑誌『美術屋・百兵衛』の発行、アーティストの発掘などをしている会社。美術雑誌の編集者であれば、美術史の勉強はしておいた方が有利かとは思いますが、会社には営業部もあれば総務部もあります。しかし、全員で「美術検定」を受験されているのです。
そこで、同社の社長、野口さんに直撃インタビューを敢行してみました。

hyakube
表紙デザインは、デザイナー出身の
野口社長自らがディレクション



――どうして会社全体で受験されることになったのですか?

野口「私の命令じゃないですよ(笑)。社内で業務効率を図るプロジェクトやモチベーションアップのプロジェクトなどをいろいろと実施しているのですが、これは全て社員からの提案なんですね。そのなかで勉強プロジェクトというのがありまして、そこから派生したのが「美術検定」プロジェクトなのです。これはひとりの社員からの提案で始まりました」

――なぜ「美術検定」なのでしょうか? 私たちは嬉しいですが。

野口「弊社は美術に関わる事業を展開しています。ほかに同様の事業をする企業、美術にかかわる企業は数多くあるんですね。そこで、「どの会社よりも美術の知識がある麗人社」を目指そうと」

――それで御社が受験料も全て負担する制度を取り入れられたのですね。

野口「ひとり一人が勉強することに目標を持てるよう、受験料は会社持ちです。参考書や問題集は個人持ちですよ(笑)」

――そのほかにも社内で実施されているイベントもあるとか……。

野口「“美術検定ヘキサゴン!”ですね。これは昼休み後の1時間を使って、数チームに分かれてクイズ形式のゲームをするんです。最後まで残ったチームには1ヶ月の掃除当番が待っています。模擬試験もあって、60点以下なら追試や罰ゲームもあります。楽しみながら、考えながら勉強する方が身に付くでしょう?」

オダリスク ダヴィッド
社員考案という罰ゲームの一部を特別公開(笑)。
名作のポーズを真似て写真に撮られ、社長のブログで公開される(上の写真)、
作品を見ずに名画を模写し、それが社内で公開されるなどなど。
ところで上の写真はなんの作品でしょう?
ヒントは、アングルダヴィッドです。これは作品名も特徴も覚えますね!



野口「朝礼でもプロジェクト担当者が出題をして、その場で挙手、というのもありますね。正解したら全員から拍手をもらえる」

ヘキサゴン
「美術検定」ヘキサゴンの様子



――社内では勉強の影響はみられますか?

野口「どうなんでしょう? 営業担当者はアーティストやギャラリーの人たちとの話題が増えたとも聞いています。また、プライベートな旅行にもかかわらず、社員数人が集まって直島に行ったり、スケッチ大会をしてみたり。そういえば、営業の途中で結婚式場を見かけ、突然、「この柱はドーリア式では?」「いやいやここがこうだからイオニア式」、そんな会話が普通に行われるようになりましたね(苦笑)」

――それはスゴい!古典様式を模した建物はたくさんありますものね。皆さんそれで復習をされている、と。さらに休日返上で勉強旅行まで。

野口「世に美術ファンを増やして行きたいと考えている企業ですから、それぞれの社員が公私ともアートに興味を持つのは非常に望ましいことです。美術のプロフェッショナルだからと知ったかぶりをするのではなく、一般の人と同じ目線でアートを楽しむことは大切だと考えています」

――では、今年も合格者がたくさん出るようお祈りしています。ぜひ、早くアートナビゲーターを誕生させてください。

野口「そこは社員に頑張ってもらいましょう!」

――本日はありがとうございました。
(聞き手/染谷ヒロコ=本ブログ編集 画像提供=(株)麗人社)

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株式会社麗人社プロフィール
1993年創立。大阪本社に28名の社員を抱え、スペイン、フランスに支局を持つ。大阪の芸術祭「OASIS」の運営、「モナコ・日本芸術祭」をはじめ、さまざまな国でのアートイベントを企画。雑誌のほか、『J.ARTS WEST』『日本戦後美術総集』『THE書法』など、発行する出版物も多様。来年1月より、東京・銀座でギャラリーをオープン予定。この秋よりギャラリー開廊に先駆け、同地でアートイベントを計画中。
http://www.reijinsha.com/

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