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美術検定応援館「クレマチスの丘」訪問レポート

アートナビゲーターのいけだまさのりです。
今回は美術検定・応援美術館のひとつである「クレマチスの丘」(美術検定合格認定証の提示で入場料半額の特典)の訪問レポートをお届けします。


clematis0803_1「クレマチスの丘」は、静岡県長泉町の富士山麓の豊かな自然の中にあります。JR東海道新幹線・東海道線三島駅と無料シャトルバスで結ばれており、交通も便利です。施設内にはベルナール・ビュフェ美術館井上靖文学館ヴァンジ彫刻庭園美術館クレマチスガーデンIZU PHOTO MUSEUMなどが点在していて、さまざまな楽しみ方ができる場所です。例えば現代アートファンならそれぞれの美術館で特色ある展示を堪能することができるでしょう。子供も交えたファミリーにとっては近くの自然公園など身体をいっぱいに使って遊ぶことができ、さらにカップルで来てもカフェやレストランなど都会の喧騒を離れて贅沢な時間が過ごせます。


【ヴァンジ彫刻庭園美術館】
イタリア現代具象彫刻家のジュリアーノ・ヴァンジ(1931- )の作品を展示するために建てられた、世界唯一の美術館です。美術館は周囲の庭園に溶け込むようにたたずみ、館内は有機的な展示空間になっています。ヴァンジが取り組んだ様々な素材による多様な造形の人間像が、作家の意図を反映して館内や庭園に据えられています。その作品にはイタリアの歴史と現代社会に生きる人々の様々な姿が刻まれていて、さらにどこかユーモアと温かみを感じさせてくれました。

clematis_2また、現在開館10周年記念展として「庭をめぐれば」が8月31日(金)まで開かれています。展示作品はイケムラレイコ、小粥丈晴、狩野哲郎、川内倫子、草間彌生、さとうりさ、竹川宣彰、奈良美智、日高理恵子、丸山直文など約20名の日本の現代作家です。

外の庭園も展示会場のひとつとして、草間彌生などの作品が設置されていました。

彼らの作品が、「庭」というテーマに重ねられて、館内の採光やガラス窓、アップダウンのある有機的な空間、さらには館前面に広がる庭園を生かして、空想的に回遊して鑑賞するように置かれています。例えば、日高理恵子の3点組の平面作品《空との距離Ⅳ》は、2フロアにまたがり外光が入る広い吹き抜けの壁面に伸び伸びと高さを変えて展示され、木々を越えて広がる空が一層引き立つように感じられました。

【IZU PHOTO MUSEUM】
以前あった個人美術館が、現代美術家の杉本博司氏設計により改装され、写真と映像の美術館として新規オープンしたものです。入口の根府川石の組み上げ、エントランスホール奥の漕ぎ出でる舟石、展示室奥の古代石室を思わせる坪庭など、この空間の精神性は心身に染み渡ります。
訪問した5月下旬は「荒木経惟写真集展 アラーキー」が開催されていて、写真展ではなく写真集展のところがユニークでした。8月5日(日)から11月25日(日)までは、「松江泰治展 世界・表層・時間」が開かれるそうです。

【ベルナール・ビュフェ美術館】
フランス新具象派の画家ベルナール・ビュフェ(1928-1995)の作品コレクション数は世界でもトップクラスの美術館ですが、残念ながら、現在改修工事のため2013年4月下旬まで休館中です。今回は足を踏み入れられず、次回訪問の初体験までお預けとなってしまいました。

RIMG1064s.jpg【クレマチスガーデン】
5月下旬から6月上旬にかけては、最も多くのクレマチスの品種が開花し、その傍らではバラの花の競演が見事でした。8月でもクレマチスはまだまだ楽しめますし、またスイレンなども盛りの時期です。ガーデン内にあるティーハウス「ガーデナーズハウス」で、ハーブティー&クッキーなどを楽しみながら過ごすのもお勧めです。
クレマチスの花は5月~6月に見頃を迎えます。


今回の訪問では約半日の滞在だったのですが、ゆっくり過ごせば1日十分楽しめます。皆さまもぜひお出かけください。

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<「クレマチスの丘」沿革>
1973年にベルナール・ビュフェ美術館・井上靖文学館が開館したのが始まりです。その後2002年にヴァンジ彫刻庭園美術館・クレマチスガーデンが開館し、レストラン等とともに複合施設「クレマチスの丘」としてスタート。2009年にはIZU PHOTO MUSEUM が開館しました。なお、美術検定合格者は合格認定証を提示すると、ヴァンジ彫刻庭園美術館、IZU PHOTO MUSEUMが入場料半額でご利用いただけます。


プロフィール/2005年に第1回目のアートナビゲーター1級(美術検定1級の前身)に合格。会社員の傍ら週末は美術館に通っていたので試験にチャレンジ。合格後は、都内の美術館で現代美術のボランティアガイドなどにも就く一方で、アートを通して現在の仕事(社内研修関係)にも違った目で取り組み中です。



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